「AVTuber」の版間の差分
Senseichan (トーク | 投稿記録) |
→言葉としての「AVTuber」の起源とジャンル定義語への変化: 「「Adult + VTuber」か「AV + VTuber」か」を立項 |
||
| (同じ利用者による、間の2版が非表示) | |||
| 7行目: | 7行目: | ||
*'''どのような活動か?''' | *'''どのような活動か?''' | ||
'''バーチャルアバター'''(Live2D・3Dなど)'''を用いた成人向け配信や動画などの性的表現活動'''が含まれる。活動の幅は広く、軽度の表現から明確なR18まで多様である。 | :'''バーチャルアバター'''(Live2D・3Dなど)'''を用いた成人向け配信や動画などの性的表現活動'''が含まれる。活動の幅は広く、軽度の表現から明確なR18まで多様である。 | ||
*'''一般VTuberとの関係は?''' | *'''一般VTuberとの関係は?''' | ||
技術的には一般VTuberと共通するが、成人向け表現に関わるため、利用するプラットフォームや活動内容は多くの場合異なる。 | :技術的には一般VTuberと共通するが、成人向け表現に関わるため、利用するプラットフォームや活動内容は多くの場合異なる。 | ||
*'''どんなスタイルがあるか?''' | *'''どんなスタイルがあるか?''' | ||
完全にバーチャルアバターのみで活動する形式から、実写とアバターを併用した2.5次元的な形式まで多岐にわたる。 | :完全にバーチャルアバターのみで活動する形式から、実写とアバターを併用した2.5次元的な形式まで多岐にわたる。 | ||
*'''いつ頃から存在する?''' | *'''いつ頃から存在する?''' | ||
'''初期的な事例は2018年頃'''に見られ、'''2020年代に入ってジャンルとして認知'''されるようになった。 | :'''初期的な事例は2018年頃'''に見られ、'''2020年代に入ってジャンルとして認知'''されるようになった。 | ||
[[ファイル:AVTuberとは何か.png]] | [[ファイル:AVTuberとは何か.png]] | ||
より詳細な定義・歴史・文化的背景などについては、以下の本文で詳述する。 | :より詳細な定義・歴史・文化的背景などについては、以下の本文で詳述する。 | ||
==AVTuberとは== | ==AVTuberとは== | ||
===総説=== | ===総説=== | ||
| 201行目: | 202行目: | ||
===ジャンル定義語への変化=== | ===ジャンル定義語への変化=== | ||
2020年2月に柚木凛およびえもえちプロダクションがAVTuberを自称したことで状況は一変する。当初はえもえちプロダクション所属VTuberを表す言葉だった「AVTuber」は、えもえちプロダクションの影響力もあって徐々に界隈全体に広がっていき、遅くとも2022年ごろには「性的配信を行うVTuber全体を指し示す言葉」としてジャンル定義語へ変化していたと思われる。その根拠として、以下の事実が挙げられる。 | |||
*2022年6月の[[colorful magic]]炎上事件の際、「業界初のAVtuber挑戦」と宣言したcolorful magic運営に対し「既にAVTuberとして活動している個人やグループは多数存在する」との指摘は多く寄せられたが、「AVTuberとは一体何か?」といった疑問や「AVTuberとはえもえちプロダクション所属VTuberのことである」との主張は殆ど見られなかった<ref>「えもえちプロダクションのほうが先行している」との指摘は寄せられている。</ref>。 | |||
*2022年11月にAVTuberどエロライフ(現・[[えぶメディ]])がサービスを開始した際、その名称に特段の疑問は持たれなかった。 | |||
===なぜジャンル定義語として定着したか=== | ===なぜジャンル定義語として定着したか=== | ||
| 218行目: | 221行目: | ||
*'''「命名の真空状態」の存在:''' 2020年1月以前、先駆者である万楽えねやポータルプロ等は、特定のジャンル名を固定するよりも個別の活動スタイルを重視していた。ジャンル全体を統括する「旗印」となる言葉が不在の、いわば「命名の真空状態」にあった。 | *'''「命名の真空状態」の存在:''' 2020年1月以前、先駆者である万楽えねやポータルプロ等は、特定のジャンル名を固定するよりも個別の活動スタイルを重視していた。ジャンル全体を統括する「旗印」となる言葉が不在の、いわば「命名の真空状態」にあった。 | ||
*'''えもえちプロダクションによる定義の固定化:''' 史上初の(企業系)AVTuber事務所として登場したえもえちプロダクションが、自らのアイデンティティとして「AVTuber」を大々的に掲げた。成人向けメディアやネットニュース<ref>[https://www.excite.co.jp/news/article/E1587633926106/ 業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側]など。</ref>を通じた高い拡散力により、同プロダクションの定義がデファクトスタンダードとして、先駆者たちの土壌の上に定着した。 | *'''えもえちプロダクションによる定義の固定化:''' 史上初の(企業系)AVTuber事務所として登場したえもえちプロダクションが、自らのアイデンティティとして「AVTuber」を大々的に掲げた。成人向けメディアやネットニュース<ref>[https://www.excite.co.jp/news/article/E1587633926106/ 業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側]など。</ref>を通じた高い拡散力により、同プロダクションの定義がデファクトスタンダードとして、先駆者たちの土壌の上に定着した。 | ||
===「Adult + VTuber」か「AV + VTuber」か=== | |||
上述のように、「AVTuber」という言葉は「'''Adult VTuberの略称'''」としても、「'''AV(アダルトビデオ)的要素を持つVTuber'''」としても解釈可能な二重性を持つ。2026年現在のAVTuberの活動実態と照らし合わせた場合はどちらの解釈でも大きな齟齬は生じないが、「'''Adult(成人向け表現全般を扱う)VTuber'''」と解釈した方が、より広範な活動実態を包摂できる。 | |||
しかし、2018年から2020年にかけてのAVTuber黎明期においては、 | |||
*[[響木アオ]]の自己紹介動画が「AVパロディ」的な演出だったことから「AVTuber」がミーム化した(2018年2月)。 | |||
*[[えもえちプロダクション]]が公開した「AVtuberプロダクション設立のご挨拶」において、自らを「AVプロダクション」と説明した(2020年2月)。 | |||
などの事例のように、明確に「AVTuber = AV + VTuber」という解釈が主流だった。 | |||
現在のように「Adult + VTuber」という解釈が広がってきたのは、AVTuberの活動内容が多様化し、「AV + VTuber」という狭義の解釈だけでは実態を十分に反映できなくなったためである。つまり、AVTuberの活動多様化が、言葉自体の解釈の重層化を促したと言える。 | |||
==年表== | ==年表== | ||