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「AVTuberと商標」の版間の差分

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ボイフルのえぶメディへの広告出稿、J-PlatPat最新情報を反映
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「YouTuber」「VTuber」などの「Tuber」関連語は、現在では一般的なジャンル名・カテゴリ名として広く認知されており、それ単独では特許庁で広範に商標登録されているわけではない。個別のクリエイター名やチャンネル名(例:特定のVTuber事務所の所属タレント名)、または他の単語と組み合わせた商標(例:「VTuberNFT」(登録第6433562号)など<ref>この「VTuberNFT」は商標登録後、Google米国法人が異議を申し立てたが、結局Googleはこの異議を取り下げている。 </ref>。)は登録事例が多いが、「YouTuber」「VTuber」自体を独占的に登録して他者の使用を全面的に禁じるような広範な商標は存在しない。
「YouTuber」「VTuber」などの「Tuber」関連語は、現在では一般的なジャンル名・カテゴリ名として広く認知されており、それ単独では特許庁で広範に商標登録されているわけではない。個別のクリエイター名やチャンネル名(例:特定のVTuber事務所の所属タレント名)、または他の単語と組み合わせた商標(例:「VTuberNFT」(登録第6433562号)など<ref>この「VTuberNFT」は商標登録後、Google米国法人が異議を申し立てたが、結局Googleはこの異議を取り下げている。 </ref>。)は登録事例が多いが、「YouTuber」「VTuber」自体を独占的に登録して他者の使用を全面的に禁じるような広範な商標は存在しない。


これは、法第3条第1項第3号(単に商品・役務の品質等を表示する記述的標章)により、記述的・一般名称的な語句は原則登録できないためである。YouTuberやVTuberは「YouTube上で動画を配信する人」「バーチャルキャラクターを使った配信者」という役務の種類・特徴を直接的に表す語であるため、その語句単独では登録のハードルが高い。
これは、法第3条第1項第3号(単に商品・役務の品質等を表示する記述的標章)により、'''記述的・一般名称的な語句は原則登録できない'''ためである。YouTuberやVTuberは「YouTube上で動画を配信する人」「バーチャルキャラクターを使った配信者」という役務の種類・特徴を直接的に表す語であるため、その語句単独では登録のハードルが高い。


なお、よく引用されるYouTubeの「Tuber使用制限」ルールについては注意が必要である。
なお、よく引用されるYouTubeの「Tuber使用制限」ルールについては注意が必要である。
<blockquote>
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(略)動画シリーズ、書籍、番組などの正式名称に「YouTuber」や「Tuber」を使用したり、これらの言葉を含むドメイン名、チャンネル名、商標を登録したりすることはご遠慮ください。これは、クリエイターコミュニティ全体のためにYouTubeの商標を保護する上で役立ちます。
(略)'''動画シリーズ、書籍、番組などの正式名称に「YouTuber」や「Tuber」を使用'''したり、これらの言葉を含む'''ドメイン名、チャンネル名、商標を登録'''したりすることは'''ご遠慮ください'''。これは、クリエイターコミュニティ全体のためにYouTubeの商標を保護する上で役立ちます。
 
''[https://brand.youtube/naming-and-third-party-content/#youtuber 「ユーチューバー」という言葉を使う]より自動翻訳。2026年4月12日閲覧。''
''[https://brand.youtube/naming-and-third-party-content/#youtuber 「ユーチューバー」という言葉を使う]より自動翻訳。2026年4月12日閲覧。''
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そして、このルールは法的拘束力を持たないYouTubeの内部ポリシー(プラットフォーム利用上のガイドライン)に過ぎず、不正競争防止法などに違反しない限り、法的効力は発生しない。実際に株式会社PANDORAが「XTuber」を商標登録した事例(登録第7013107号)でも、Google側が何らかの対抗手段を取ったという事実は[https://www.j-platpat.inpit.go.jp/ J-PlatPat]では確認できない。また仮に登録商標が存在する場合であっても、不正競争防止法上の「周知表示」該当性やGoogle提供サービスとの混同のおそれがなければ、使用自体は問題にならない。
そして、このルールは法的拘束力を持たないYouTubeの内部ポリシー(プラットフォーム利用上のガイドライン)に過ぎず、不正競争防止法などに違反しない限り、法的効力は発生しない。実際に株式会社PANDORAが「XTuber」を商標登録した事例(登録第7013107号)でも、Google側が何らかの対抗手段を取ったという事実は[https://www.j-platpat.inpit.go.jp/ J-PlatPat]では確認できない。また仮に登録商標が存在する場合であっても、不正競争防止法上の「周知表示」該当性やGoogle提供サービスとの混同のおそれがなければ、使用自体は問題にならない。


更に言えば、商標登録はもとより、書籍やアニメの正式タイトルに「Tuber」を含んでいる[https://vden.jp/ VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた](登録第6911798号)に関する多くの公式動画がYouTubeに掲載され続けているという事実は、このガイドラインが(不正競争に該当しない限りは)「お願い」レベルでも実質的に死文化している現状を示す一例と言える。
更に言えば、'''商標登録'''はもとより、'''書籍やアニメの正式タイトル'''に「'''Tuber'''」を含んでいる'''[https://vden.jp/ VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた]'''(登録第6911798号)に関する多くの公式動画がYouTubeに掲載され続けているという事実は、このガイドラインが(不正競争に該当しない限りは)「お願い」レベルでも実質的に死文化している現状を示す一例と言える。
<br><youtube width=356 height=200>DSMWe8f-h3o</youtube>
<br><youtube width=356 height=200>DSMWe8f-h3o</youtube>


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「AVTuber」についても、同様にジャンル名として使用されることが多く、広範な独占的登録は行われていない。ただし、特定の事業者が「AVTuber」を含む標章を登録・出願した事例がある。
「AVTuber」についても、同様にジャンル名として使用されることが多く、広範な独占的登録は行われていない。ただし、特定の事業者が「AVTuber」を含む標章を登録・出願した事例がある。
===「AVtuberボイフル」===
===「AVtuberボイフル」===
株式会社マックスグループは、「AVtuberボイフル」(文字商標)を第45類(娯楽・社交サービス等)で商標登録している(登録第6937146号、出願2024年11月6日、登録2025年6月11日)。これは同社の音声通話・ライブチャットサービス[https://voifull.jp/ ボイフル]におけるブランド名として使用されるもので、同社は「ボイフル専属3D美女AVtuberとライブ配信」ができるサービスを提供している[https://voifull.jp/module/n_vt_about.php]。
株式会社マックスグループは、「'''AVtuberボイフル'''」(文字商標)を第45類(娯楽・社交サービス等)で'''商標登録'''している(登録第6937146号、出願2024年11月6日、登録2025年6月11日)。これは同社の音声通話・ライブチャットサービス[https://voifull.jp/ ボイフル]におけるブランド名として使用されるもので、同社は「ボイフル専属3D美女AVtuberとライブ配信」ができるサービスを提供している[https://voifull.jp/module/n_vt_about.php]。


これはサービスとしての「ボイフル」のブランドを保護するためのものであり、無関係な第三者が「AVtuberボイフル」という名称または類似した名称でサービスを開始したり、ロゴを酷似させたりすることは商標権侵害となる。一方で、単に「自分はAVTuberである」と自称したり、ジャンル名として「AVTuber」という言葉を使うこと自体を、この商標によって制限することはできない。
これはサービスとしての「ボイフル」のブランドを保護するためのものであり、無関係な第三者が「AVtuberボイフル」という名称または類似した名称でサービスを開始したり、ロゴを酷似させたりすることは商標権侵害となる。一方で、単に「自分はAVTuberである」と自称したり、ジャンル名として「AVTuber」という言葉を使うこと自体を、この商標によって制限することはできない。


なお、AVTuberを広く紹介する情報提供サイト[[えぶメディ]]にボイフルの広告が出稿されており(2026年4月現在)、現状、マックス社がAVTuber呼称の制限を求める状況にはないと考えられる。
なおボイフルは、AVTuberを広く紹介する情報提供サイト[[えぶメディ]]に対して
*自社サイトへのリンクを含む広告を出稿(2026年4月現在)
*公式Xアカウントにおいて自社専属AVtuberのえぶメディ掲載を宣伝[https://x.com/voifull_eigyo/status/2036954620422218125]。(2026年3月26日)
というように積極的に連携しており、現状において、マックス社が「AVTuber」という呼称の一般的な使用を制限しようとする状況にはないと考えられる。
===「AVtuber」単体での出願===
===「AVtuber」単体での出願===
一方、[[えもえちプロダクション]]を運営する[[株式会社Fly]]は「AVtuber」という語句単体での商標を第9類(ダウンロード販売等)及び第41類(ストリーミング等)で出願しており(出願2026年1月24日)、現在審査中である。なおJ-PlatPatに掲載された情報によれば、刊行物等提出書<ref>商標法施行規則(昭和三十五年通商産業省令第十三号)第19条第1項の規定により、特許庁長官に対し、その商標登録出願について「登録することができないものである旨の情報を提供する」書類。誰であっても提出できる。</ref>が2026年3月23日付けで特許庁に提出されており、これを受けて特許庁は同年4月9日付けで刊行物等提出による通知書を出願人(Fly社側)に発出している。
一方、[[えもえちプロダクション]]を運営する[[株式会社Fly]]は「'''AVtuber'''」という語句単体での商標を第9類(ダウンロード販売等)及び第41類(ストリーミング等)で出願しており(出願2026年1月24日)、現在'''審査中'''である。なおJ-PlatPatに掲載された情報によれば、刊行物等提出書<ref>商標法施行規則(昭和三十五年通商産業省令第十三号)第19条第1項の規定により、特許庁長官に対し、その商標登録出願について「登録することができないものである旨の情報を提供する」書類。誰であっても提出できる。</ref>が2026年3月23日付けで特許庁に提出されており、これを受けて特許庁は同年4月9日付けで刊行物等提出による通知書を出願人(Fly社側)に発出している。


これはまだ登録が確定していない段階であり、2026年4月時点では登録による独占的権利は発生していない。特許庁がこの出願を実体審査の結果登録するか、あるいは「一般的に使われている名称(普通名称・慣用商標)」として拒絶するかは現時点では不明である。ただし仮に登録されたとしても、前述の「記述的使用」の原則に基づき、個々の活動者がジャンル名として「AVTuber」を名乗る行為までが直ちに禁止される可能性は極めて低い。
これはまだ登録が確定していない段階であり、2026年4月時点では登録による独占的権利は発生していない。特許庁がこの出願を実体審査の結果登録するか、あるいは「一般的に使われている名称(普通名称・慣用商標)」として拒絶するかは現時点では不明である。ただし仮に登録されたとしても、前述の「記述的使用」の原則に基づき、個々の活動者がジャンル名として「AVTuber」を名乗る行為までが直ちに禁止される可能性は極めて低い。

2026年4月14日 (火) 22:01時点における版


この記事AVTuberと商標では、AVTuberに関係した商標関係のトピックを扱う。なお、主として日本における状況を記述する。

前提:そもそも商標とは何か

商標とは、商品やサービス(役務)の出所(誰が提供しているか)を識別するためのマーク(文字、図形、記号など)である。日本では商標法(昭和三十四年法律第百二十七号。以下、本記事において「法」という。)に基づき、特許庁に登録された商標については、指定された商品・役務について独占的に使用できる権利(法第25条「商標権の効力」)が与えられる。

ただし、商標権の効力はあらゆる場面に及ぶわけではなく、原則として「商標的使用」に限られる。「商標的使用」とは、関連する消費者(取引者・需要者)がその標章を「出所識別標識(ブランドの目印)」として認識する態様で使用する場合を指す。逆に、「記述的使用」(記述的表示)は、商標権の侵害とはならない。両者の違いを「ニコニコ動画」(登録第6453637号)を例に説明すると以下のようになる。

  • 商標的使用:当該標章を、自分の商品やサービスを他人のものと区別する(出所を特定させる)ために、ロゴやブランド名として目立つように使うこと。これが商標権の効力が及ぶ範囲である。(例:新しい動画配信サービスの名称として「ニコニコ動画」を使用する場合。無関係な第三者が行えば商標権侵害となる。)
  • 記述的使用:当該語が持つ一般的な意味内容に従って、商品・サービスの内容や性質を説明するために用いられること。出所識別ではなく、普通名称・記述として使われているため、たとえ他人が商標登録していても原則として侵害にならない。(例:あるVTuberが「この動画はニコニコ動画でも配信しています」「私はニコニコ動画で活動しています」などと説明する場合。)

この区別は、判例においても繰り返し確認されている。例えば、

  • 巨峰事件:ぶどうの品種名「巨峰」を出荷用段ボール箱に表示した行為は、箱自体の出所を表示するものではなく内容物を記述するものとして商標的使用が否定された。
  • タカラ本みりん入り事件:調味料に「タカラ本みりん入り」と原材料を示した表示は記述的表示とされた。
  • ブラザー事件:インクリボンの外箱に「ブラザー用」と適合機種を示した表示が指示的・説明的使用として非侵害と判断された。

などがある。これらは、使用態様全体(文字の大きさ・位置・文脈・取引実情など)を総合的に見て、出所識別機能を発揮していないと認定したものである。

重要な点は、商用利用だからといってすべての局面で使用が制限されるわけではないことである。法は「出所混同の防止(消費者の混乱を防ぐこと)」を目的としており、一般的なジャンル名・カテゴリ名としての使用は、たとえ販売作品の中であっても基本的には自由である(例:動画販売作品の説明文中で「私はいつもニコニコ動画で配信しています」と自己紹介するなど。)。登録商標が存在しても、それが「説明」として使われている限り、商標権者は原則として差止を請求できない。

「Tuber」を巡る商標登録の状況

「YouTuber」「VTuber」などの「Tuber」関連語は、現在では一般的なジャンル名・カテゴリ名として広く認知されており、それ単独では特許庁で広範に商標登録されているわけではない。個別のクリエイター名やチャンネル名(例:特定のVTuber事務所の所属タレント名)、または他の単語と組み合わせた商標(例:「VTuberNFT」(登録第6433562号)など[1]。)は登録事例が多いが、「YouTuber」「VTuber」自体を独占的に登録して他者の使用を全面的に禁じるような広範な商標は存在しない。

これは、法第3条第1項第3号(単に商品・役務の品質等を表示する記述的標章)により、記述的・一般名称的な語句は原則登録できないためである。YouTuberやVTuberは「YouTube上で動画を配信する人」「バーチャルキャラクターを使った配信者」という役務の種類・特徴を直接的に表す語であるため、その語句単独では登録のハードルが高い。

なお、よく引用されるYouTubeの「Tuber使用制限」ルールについては注意が必要である。

(略)動画シリーズ、書籍、番組などの正式名称に「YouTuber」や「Tuber」を使用したり、これらの言葉を含むドメイン名、チャンネル名、商標を登録したりすることはご遠慮ください。これは、クリエイターコミュニティ全体のためにYouTubeの商標を保護する上で役立ちます。

「ユーチューバー」という言葉を使うより自動翻訳。2026年4月12日閲覧。

このルールは強制力を伴うと認識される場合があるが、これはYouTubeのブランドガイドラインに記載された「お願い」レベルの内容である。また、Google側は少なくとも日本において、「YouTuber」や「Tuber」といった語句そのものを、広範に独占する形で商標登録していない(2026年4月現在)。

そして、このルールは法的拘束力を持たないYouTubeの内部ポリシー(プラットフォーム利用上のガイドライン)に過ぎず、不正競争防止法などに違反しない限り、法的効力は発生しない。実際に株式会社PANDORAが「XTuber」を商標登録した事例(登録第7013107号)でも、Google側が何らかの対抗手段を取ったという事実はJ-PlatPatでは確認できない。また仮に登録商標が存在する場合であっても、不正競争防止法上の「周知表示」該当性やGoogle提供サービスとの混同のおそれがなければ、使用自体は問題にならない。

更に言えば、商標登録はもとより、書籍やアニメの正式タイトルに「Tuber」を含んでいるVTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた(登録第6911798号)に関する多くの公式動画がYouTubeに掲載され続けているという事実は、このガイドラインが(不正競争に該当しない限りは)「お願い」レベルでも実質的に死文化している現状を示す一例と言える。

つまり、AVTuberが「AVTuber」を名乗って活動することについて、YouTube公式のものと誤認されるような態様でない限りは、このルールが問題となる可能性は極めて低い。

「AVTuber」を巡る商標登録の状況

「AVTuber」についても、同様にジャンル名として使用されることが多く、広範な独占的登録は行われていない。ただし、特定の事業者が「AVTuber」を含む標章を登録・出願した事例がある。

「AVtuberボイフル」

株式会社マックスグループは、「AVtuberボイフル」(文字商標)を第45類(娯楽・社交サービス等)で商標登録している(登録第6937146号、出願2024年11月6日、登録2025年6月11日)。これは同社の音声通話・ライブチャットサービスボイフルにおけるブランド名として使用されるもので、同社は「ボイフル専属3D美女AVtuberとライブ配信」ができるサービスを提供している[1]

これはサービスとしての「ボイフル」のブランドを保護するためのものであり、無関係な第三者が「AVtuberボイフル」という名称または類似した名称でサービスを開始したり、ロゴを酷似させたりすることは商標権侵害となる。一方で、単に「自分はAVTuberである」と自称したり、ジャンル名として「AVTuber」という言葉を使うこと自体を、この商標によって制限することはできない。

なおボイフルは、AVTuberを広く紹介する情報提供サイトえぶメディに対して

  • 自社サイトへのリンクを含む広告を出稿(2026年4月現在)
  • 公式Xアカウントにおいて自社専属AVtuberのえぶメディ掲載を宣伝[2]。(2026年3月26日)

というように積極的に連携しており、現状において、マックス社が「AVTuber」という呼称の一般的な使用を制限しようとする状況にはないと考えられる。

「AVtuber」単体での出願

一方、えもえちプロダクションを運営する株式会社Flyは「AVtuber」という語句単体での商標を第9類(ダウンロード販売等)及び第41類(ストリーミング等)で出願しており(出願2026年1月24日)、現在審査中である。なおJ-PlatPatに掲載された情報によれば、刊行物等提出書[2]が2026年3月23日付けで特許庁に提出されており、これを受けて特許庁は同年4月9日付けで刊行物等提出による通知書を出願人(Fly社側)に発出している。

これはまだ登録が確定していない段階であり、2026年4月時点では登録による独占的権利は発生していない。特許庁がこの出願を実体審査の結果登録するか、あるいは「一般的に使われている名称(普通名称・慣用商標)」として拒絶するかは現時点では不明である。ただし仮に登録されたとしても、前述の「記述的使用」の原則に基づき、個々の活動者がジャンル名として「AVTuber」を名乗る行為までが直ちに禁止される可能性は極めて低い。

総論および注意事項

商標登録はあくまで「特定のブランドとしての名前」を守るための制度であり、「言葉そのもの」を辞書から消し去り、他人の発言を封じるためのものではない。AVTuberとして活動する個人や団体、およびAVTuber Wikiえぶメディのような情報媒体は、それが特定の登録商標のブランドを盗用・模倣する意図でない限り(=記述的使用である限り)、商用・非商用を問わず「AVTuber」という言葉を継続して使用することが可能である。

そして商標に関する議論においては、「登録されているか否か」や「商用利用か否か」といった単純な基準だけではなく、実際の使用態様や市場における認識が重要な判断要素となる。

ただし、具体的なロゴのデザインや、特定のサービス名と混同されやすい名称の使用については、個別具体的な判断が必要となる。不安がある場合は、弁理士などの専門家への相談が推奨される。

外部リンク

注釈

  1. この「VTuberNFT」は商標登録後、Google米国法人が異議を申し立てたが、結局Googleはこの異議を取り下げている。
  2. 商標法施行規則(昭和三十五年通商産業省令第十三号)第19条第1項の規定により、特許庁長官に対し、その商標登録出願について「登録することができないものである旨の情報を提供する」書類。誰であっても提出できる。